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「子どもの前で、お金の話はしないものだ」
「お金のことを口にするのは、はしたない」
そう言われて育った人は、少なくないと思います。
実際、家でお金の話をした記憶がほとんどない、という人も多いのではないでしょうか。
でも、家でお金の話をしないまま大人になると、子どもはお金のことを、社会に出てから自己流で学ぶことになります。
そして、そのときの授業料は、決して安くありません。
お金の話をしない家庭で、起きていること
お金の話をしない家庭では、子どもは「お金は大事だ」とは聞かされても、どう扱えばいいかは教わりません。
その結果、社会に出てから、こんな場面で初めてお金と向き合うことになります。
- 初めてのクレジットカードで、分割払いやリボ払いの仕組みをよく知らないまま使ってしまう
- 奨学金を、返済の重さを実感しないまま借りてしまう
- 初任給から、何をどれだけ残せばいいのかわからない
- 保険や契約の勧誘を、比べることなくそのまま受け入れてしまう
どれも、少しの知識があれば避けられたかもしれないことです。
学校でも、高校の家庭科で資産形成について学ぶ内容が加わるなど、お金の教育は少しずつ広がっています。
それでも、毎日の暮らしの中で「お金をどう考えるか」を一番身近に見せられるのは、やはり家庭です。
バグの正体:「お金の話」と「お金の自慢・心配」を混同している
お金の話がタブーになる理由の一つは、「お金の話」を、年収の自慢や、生活の不安をこぼすことと同じだと思っていることです。
もちろん、子どもに家計の細かい数字や心配ごとまで背負わせる必要はありません。
でも、子どもに伝えたいのは、金額ではなく考え方です。
- お金は、働いた時間や価値と交換で手に入るもの
- 使えるお金には限りがあり、何かを選べば、何かをあきらめることになる
- 先に少し残しておくと、あとで選べることが増える
こうした考え方は、日々の会話の中で、少しずつ伝えていけます。
残る人のOS:お金を「家族の共通言語」にする
お金が残る家庭は、お金の話を特別なことにしていません。
家族の中で、ふつうに話せるテーマになっています。
子どもには、おこづかいで「予算と選択」を体験させる
おこづかいは、子どもが初めて自分で管理するお金です。
決まった額の中で、何に使うかを自分で決める。
欲しいものが高ければ、何か月か貯める。
使いすぎたら、次のおこづかいまで我慢する。
この小さな経験の積み重ねが、大人になってからの「予算の中で選ぶ力」につながります。
小さな失敗は、子どものうちにさせておく
数百円のおこづかいで失敗しても、困ることはほとんどありません。
むしろ、「あれを買わなければよかった」という経験は、大人になってからの大きな失敗を防ぐ練習になります。
親が先回りして止めすぎず、失敗したあとに一緒に振り返ることが大切です。
夫婦で、月に一度「お金の会議」をする
お金の話をタブーにしないことは、子どもとの関係だけではありません。
夫婦の間でも、お金の話をしないまま、それぞれが別々に使っている家庭は意外と多いものです。
月に一度、15分だけでも、こんなことを話してみてください。
- 今月はいくら使ったか、いくら残ったか
- 来月、大きな出費の予定はあるか
- 家族として、何のためにお金を残したいか
数字を責め合う場ではなく、家族の目標をそろえる場にするのがポイントです。
関連記事:「節約=我慢」の人が続かない理由。仕組みで残す家計の設計
今日からできる3ステップ
ステップ1:子どもの質問に、ごまかさずに答える
「これ、いくら?」「なんで買えないの?」と聞かれたら、「子どもは気にしなくていい」で終わらせず、年齢に合わせた言葉で理由を伝えてみてください。それだけで、お金は話していいテーマになります。
ステップ2:おこづかいを「予算」として渡す
欲しいものを、その都度買い与えるのではなく、決まった額を渡して、その中でやりくりさせてみましょう。親子でお金の考え方を学べる本を一緒に読むのもおすすめです。
『きみのお金は誰のため』(田内学)
中学生の主人公と一緒に、お金と社会のつながりを考える物語。親子で読んで、お金の話をするきっかけにできる一冊。
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ステップ3:夫婦で月1回、15分だけお金の話をする
最初は「今月どうだった?」の一言からで構いません。続けるうちに、家族のお金の目標が自然とそろっていきます。夫婦だけで話がまとまりにくいときは、第三者に入ってもらうのも一つの方法です。
家族のお金の目標を、プロと一緒に整理するという選択肢
教育費、住まい、老後。家族のお金の話は、夫婦だけでは話がまとまらないこともあります。FPに無料で相談して、家族の家計を第三者の目で整理してもらうと、話し合いの土台ができます。
※相談は無料ですが、保険などの提案を受けることがあります。納得できないものは無理に契約しないようにしましょう。
まとめ:お金の話は、子どもへの一番身近な教育
お金の話をタブーにしても、子どもがお金と無縁で生きていけるわけではありません。
話さなかった分だけ、子どもはいつか、一人で、高い授業料を払いながら学ぶことになります。
家計の細かい数字を見せる必要はありません。
伝えたいのは、お金とどう付き合うかという「考え方」です。
お金の話ができる家庭は、子どもに一生使える力を残せます。
お金の「OS」を、書き換えよう。

