「アメックスは年会費が高い」は半分正しい。アメックスの歴史・強み・弱みと、ほかのブランドとの違い

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「アメックスって、年会費が高いカードでしょ」

アメリカン・エキスプレス(アメックス)と聞くと、こう思う人は多いはずです。
実際、年会費無料のカードがたくさんある中で、アメックスのカードはいちばん手前のものでも年会費がかかります。

でも、「アメックスは年会費が高い」は、半分しか正しくありません。
高いかどうかは、年会費の金額だけでは決まらないからです。その年会費で何が受け取れて、自分がそれを使うかどうかで、高くも安くもなります。

この記事では、アメックスの歴史・強み・弱みを整理したうえで、Visa・Mastercard・JCBとの違いを表にまとめます。

アメックスの歴史:運送会社から始まり、「旅」とともに大きくなったブランド

VisaとMastercardは銀行のカードから、JCBは日本のカード会社から始まりました。それに対してアメックスは、荷物やお金を運ぶ運送会社から始まった、少し変わった生まれのブランドです。

年 できごと
1850年 アメリカで、荷物やお金を運ぶ運送会社として創業
1891年 旅行先で現金のかわりに使える「トラベラーズチェック」を発行。世界で初めてのものとされる
1958年 カード事業を始める(最初は紙のカード)
1966年 ゴールド・カードを発行
1980年 日本でゴールド・カードの発行を始める
1984年 プラチナ・カードを発行(日本は1993年)
1999年 招待制の最上位カード「センチュリオン」が誕生(日本は2002年)

「旅先でお金に困らないようにする」という仕事から始まったので、アメックスは今でも旅行やおもてなしのサービスに力を入れています。カードのランクを上げていくと、その特典がどんどん厚くなっていくのが特徴です。

アメックスの強み

① 年会費のぶん、旅行や食事の特典が厚い

アメックスのカードには、空港ラウンジ、ホテルの特典、レストランの優待など、旅行や食事に関わるサービスが多くついています。
年会費がかかるかわりに、「使った人ほど元が取れる」つくりになっているのがアメックスの考え方です。

② ブランドとカード会社を、アメックスが一人で兼ねている

VisaやMastercardは、自分ではカードを発行しません。一方でアメックスは、JCBと同じようにブランドを運営しながら、自分でもカードを発行しています。

アメックスが自分で出すカードは「プロパーカード」と呼ばれ、グリーン、ゴールド、プラチナと、同じアメックスの中でランクを上げていけます。そのいちばん上にあるのが、招待がないと持てない「センチュリオン」です。

③ 利用できる金額に、一律の上限を決めていない

多くのカードは「ひと月◯万円まで」と、使える金額の上限が決まっています。
アメックスのプロパーカードは、一律の上限を決めず、使い方や支払いの実績に合わせて個別に判断するしくみです。大きな買い物や旅行の支払いをまとめやすいのはこのためです。(いくらでも使えるという意味ではありません。)

アメックスの弱み

① 年会費無料のカードがない

アメックスのプロパーカードは、いちばん手前のグリーンでも年会費がかかります。
特典を使わない人にとっては、ただの「高いカード」になってしまいます。持つ前に、特典を使い切れるかを計算するのが大切です。

② 使えないお店が、ときどきある

日本では、JCBと提携していて、JCBと加盟店契約を結んでいるお店でもアメックスが使えるようになっています。そのため、国内で困る場面はかなり減りました。
それでも、VisaやMastercardに比べると、海外の小さなお店や一部の国では使えないことがあります。

③ 日本のコストコでは使えない

日本のコストコで使えるクレジットカードは、Mastercardだけです。
コストコをよく使う人は、アメックスとは別にMastercardを1枚持っておく必要があります。

アメックス・Visa・Mastercard・JCBの違い

4つのブランドの違いを、表にまとめました。

項目 アメックス Visa Mastercard JCB
生まれた国 アメリカ(1850年創業) アメリカ アメリカ 日本
始まり 運送会社 銀行のカード 銀行の共同組織 日本のカード会社
カードを自分で発行するか する しない しない する
年会費無料のカード プロパーにはない ある(カード会社しだい) ある(カード会社しだい) ある
得意なこと 旅行・食事の特典 使える場所の広さ 使える場所の広さ 国内・アジア、日本語サポート
日本のコストコ 使えない 使えない 使える 使えない

※2026年10月時点で、各社が公表している情報や比較記事などをもとにまとめています。

結論:「高い」かどうかは、特典を使うかで決まる

ほかの3つのブランドが「どこで使えるか」で選ぶブランドだとすると、アメックスは「何を受け取れるか」で選ぶブランドです。
旅行や外食が多く、特典を使い切れる人には、年会費以上のものが返ってきます。逆に、特典をほとんど使わない人には、年会費無料のVisaやJCBのほうが合っています。

ちなみに、このブログの運営者もメインカードはアメックスです。そのうえで、ポイントの還元率が高いお店では別のカードと使い分けています。特典はアメックス、ポイントは還元率の高いカードという分け方は、アメックスを持つ人にはおすすめの使い方です。

アメックスが向いている人

  • 旅行や出張が多く、空港やホテルの特典を使う人
  • 外食が多く、レストランの優待を使う人
  • 大きな買い物や旅行の支払いを、1枚にまとめたい人
  • ランクを上げながら、長く付き合えるカードがほしい人

アメックスでおすすめのカード

アメックスを選ぶなら、アメックスが自分で発行しているプロパーカードがわかりやすいです。代表的な3枚を紹介します。

項目 アメックス・グリーン アメックス・ゴールド・プリファード アメックス・プラチナ
年会費(税込) 13,200円(月1,100円の月払い) 39,600円 165,000円
主な特典 ホテルやレストランの優待 空港ラウンジを使える会員サービス、レストランでのキャッシュバックなど 空港ラウンジ、ホテルの上級会員特典、コンシェルジュなど
向いている人 まずアメックスを試したい人 旅行も外食もほどほどにする人 旅行が多く、特典を使い切れる人

※2026年10月時点で、比較サイトなどに掲載されている情報をもとにまとめています。年会費・特典の内容は変更されることがあります。申し込む前に、必ずアメックスの公式サイトで最新の情報を確認してください。

アメックス・グリーン:月払いで試せる、いちばん手前の1枚

アメックス・グリーンは、年会費を月1,100円の月払いにしたカードです。
まとまった年会費を払う前に、アメックスの特典が自分の生活に合うかを試せるのが良いところです。

アメックス・ゴールド・プリファード:特典と年会費のバランスをとった1枚

ゴールド・プリファードは、旅行と食事の特典がそろった、真ん中のランクのカードです。
空港ラウンジやレストランの特典を年に数回でも使うなら、元を取りやすい1枚です。

アメックス・プラチナ:旅行が多い人のための1枚

プラチナは、ホテルや空港、コンシェルジュなどの特典がそろった上位のカードです。
年会費は高いので、特典を使い切れるかを先に計算してから選ぶのがおすすめです。

関連記事:「国内ならJCBで十分」は半分正しい。JCBの歴史・強み・弱みと、Visa・Mastercardとの違い

まとめ:年会費は「値段」ではなく「入場料」

アメックスは、運送会社から始まり、旅とおもてなしで大きくなったブランドです。
年会費がかかるのは、その特典を受け取るための入場料のようなものです。

だから、選ぶときは「高いか安いか」ではなく、「入場したあと、ちゃんと使うか」で決めるのがおすすめです。

  • 旅行や外食で特典を使うなら、アメックス
  • 特典を使わないなら、年会費無料のカード
  • ポイントを重視するなら、還元率の高いカードと使い分ける

この3つを押さえておけば、アメックスの「半分正しい」を、ちゃんと味方にできます。

お金の「OS」を、書き換えよう。

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