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「見てないんですか?」――。この記事では、ビジネスの現場で起きるこの現象の裏にある「OSのバグ」を、アーキテクトの視点で解剖します。
よくある場面
「ヤバいことになりました!」
「え、どうしたの?」
「どうしたって……見てないんですか? メッセージの宛先(CC)にずっと入れて共有してましたけど」
「…………」
ビジネスの現場で、PMの血圧が最も跳ね上がる瞬間のひとつです。
どうでもいい日常のやり取りから、単なる日程調整に至るまで、一字一句すべてにPMをCC(またはメンション)で巻き込んでくる人がいます。当然ながら、忙しいPMにそんなノイズをすべて読んでいる暇はありません。スルーしていると、ある日突然プロジェクトが炎上し、エラーを吐き出します。
そこで慌てて「どうした?」と聞くと、彼らは平然と「以前からクイックに共有していたじゃないですか(だから私の責任ではありません)」というスタンスを取ってくるのです。
なぜ起きるのか ― バグの構造
これは典型的な情報伝達のミスマッチであり、システム用語で言えば「ログレベル(出力設定)の未定義バグ」です。
本来、システムからの通知にはレベルがあります。「INFO(単なる記録)」、「WARNING(少し注意)」、「ERROR(致命的な障害)」。
初期消火が必要な事態であれば、「〇〇というリスクがあります」と明確なERRORとして【相談】してくれれば、PMは即座に対応できました。しかし、彼らのOSは自分が伝えたい内容が「報告」なのか「連絡」なのか「相談」なのか、自分の中で全く整理できていません。
「どう相談していいか分からない(整理するCPUを使いたくない)から、とりあえず全部投げるので、あとはそっちで読んで判断してね」
これが、彼らが多用する「共有」という言葉の正体です。
「共有」という便利な言葉の裏には、「私は情報を渡しました。ここから先、これが重大事かどうかを判断して火消しをするのは、それを受け取ったあなたの責任です」という強烈な免責(責任転嫁)の心理が隠されています。
これはもはやコミュニケーションではなく、PMの処理能力をパンクさせる合法的なDDoS攻撃(サイバー攻撃)です。
では、この「とりあえずCCに入れれば自分の責任は終わる」と信じて疑わない部下に対して、アーキテクト(PM)はどのように通信のファイアウォールを築き、正しい情報伝達のフォーマットを強制すればよいのでしょうか?
まず試せる一手:「共有です」をやめ、報告・連絡・相談のどれかを冒頭に書く
「共有です」は便利な言葉ですが、受け手に「これは読むだけでいいのか、何か判断が要るのか」を考えさせます。その仕分けの手間を、受け手が毎回肩代わりしています。
「メッセージの冒頭に、『報告(過去の事実)』『連絡(決まったことのお知らせ)』『相談(判断や対応が必要なこと)』のどれかを書いてください」
送る側が仕分けをすれば、受け手は「相談」から優先して読めます。「見てないの?」のすれ違いは、この一行でかなり減ります。
ここまでが、最初の一手です。この一手を習慣にして、同じバグを繰り返さない仕組みにするための残りの手順は、noteで公開しています。
残りの解決策(How)はnoteで公開中
ここから先の具体的な解決策・コマンドは、noteの記事「アーキテクトの過去問」として公開しています。
このテーマを深めるおすすめの本
『超・箇条書き』(杉野幹人)
伝えたいことを「構造化・物語化・メッセージ化」して短く届ける技術。報告・連絡・相談の“型”を身につけ、丸投げの「共有」をなくす土台になります。
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※本記事は、noteで公開した「「見てないの?」でキレる部下のバグ。「共有」という言葉に隠された責任丸投げのOS」の無料部分をブログ向けに再構成したものです。


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