「合意しましたよね?」で、議事録がずれるバグ。拾う前に、目的を握る

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「合意しましたよね?」で、議事録がずれるバグ。拾う前に、目的を握る ① 言語化のバグ

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『合意しましたよね?』――。この記事では、ビジネスの現場で起きるこの現象の裏にある「OSのバグ」を、アーキテクトの視点で解剖します。

よくある場面

週に一度のプロジェクト定例。会議のあと、私が議事録をまとめて共有しました。すると、PMからこう返ってきます。

「これ、まだ決まってないよ」

私が書いたのは「A案で進めることで合意。部長承認済み」。PMの認識は「A案が有力。ただし予算の確認が取れるまでは保留。部長は前向き」でした。

会議の終盤、部長はA案の資料を見て「うん、いいね」と言いました。私はそれを決定として拾い、PMは感想として拾っていたのです。同じ会議室で、同じ60分、同じ発言を聞いていたはずなのに。

なぜ起きるのか ― バグの構造

1冊の本について語る人は、大きく3人います。書き手は「自分が伝えたかったこと」を、出版社は「どこが売れるか」を、読者は「自分が何を得たか」を語ります。同じ本なのに、3人の感想はまるで違う本の話に聞こえる。誰かが読み間違えているのではなく、本を読む目的が違うのです。

会議も同じです。ずれの正体は聞き方ではなく、会議に出ている目的が人によって違っていたことでした。

  • 私(議事録を書く人):自分がやることを持ち帰りたい。だから「進める」を拾う
  • PM:予定どおり進めたい。だから「まだ決まっていない条件」を拾う
  • 部長:方向性を確かめたい。だから「いいね」は方向への賛成で、決裁ではない

やっかいなのは、議事録が「全員に共通の事実」のような顔をして配られることです。実際には、書いた人の目的で切り取られた記録にすぎません。

決定と感想がずれるのは、聞き間違いではない。会議の目的を、全員で握っていないからだ。

あなたが最近書いた議事録で「決定」と書いたことのうち、本当に誰かが「決めた」と言ったものは、いくつありますか。

まず試せる一手:招集の時点で「この会議で何を決めるか」を1行で書く

会議の案内に、議題だけでなく「何を決めるのか」を1行で書きます。目的が1行あるだけで、全員の「拾うフィルタ」がそろいます。

「この会議のゴールは、〇〇を決めることです」

  • ×「議題:A案・B案について」
  • ○「ゴール:A案とB案のどちらで進めるかを決める(予算の確認が必要なら、確認の担当と期限を決める)」

出版でいえば、企画会議の最初に「この本は、誰に何を届けるための本か」を決めておくことです。目的が先に決まっていれば、書き手も出版社も同じ方向を見て原稿を読めます。

ここまでが、最初の一手です。会議の中と、ずれてしまったあとに使う残りの手順は、noteで公開しています。

残りの解決策(How)はnoteで公開中

ここから先の具体的な解決策・コマンドは、noteの記事で公開しています。

この記事は、全記事入りのマガジン「アーキテクト思考の教科書」(1,980円)と、柱ごとのマガジン「① 言語化のバグ編」(980円)にも収録しています。

このテーマを深めるおすすめの本

『ファシリテーション入門』(堀公俊)
会議の目的を決め、場を設計し、合意を形にする。進行役の基本がまとまった定番の一冊。「決まったつもり」で終わる会議を防ぐ型が身につく。
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あわせて読みたい:「会議で決まったよね?」/「いい感じにしておいて」

※本記事は、noteで公開した「「合意しましたよね?」で、議事録がずれるバグ。拾う前に、目的を握る」の無料部分をブログ向けに再構成したものです。

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