「年収が高い人ほど、豊かな暮らしをしている」
そう考えるのは自然なことです。年収は、その人の稼ぐ力をわかりやすく表す数字です。求人でも転職でも、まず年収が比べられます。
でも、あえて言います。年収が高いからといって、豊かとは限りません。豊かさを決めるのは、年収そのものではなく、そこから「自由に使えるお金」と「自由に使える時間」だからです。
年収と「自由に使えるお金」は違う
年収は、税金や社会保険料が引かれる前の金額です。そこから住まいや車、保険、通信などの固定費を払い、残ったお金がやっと「自由に使えるお金」になります。
| Aさん | Bさん | |
|---|---|---|
| 年収 | 高い | Aさんより低い |
| 固定費 | 広い家、車2台、保険多め | 家賃は控えめ、車なし |
| 通勤・仕事の時間 | 長い(残業も多い) | 短い |
| 自由に使えるお金 | 意外と少ない | 意外と多い |
| 自由に使える時間 | 少ない | 多い |
※わかりやすくした例です。
年収が高くても、それに合わせて固定費が大きくなっていれば、毎月の「自由」はほとんど残りません。収入が上がると生活の水準も上がってしまう仕組みは、「給料が上がれば貯まる」は嘘。収入が増えても残らない人のOSバグで書いています。
もう一つの豊かさ:「自由に使える時間」
年収を上げるために、長い通勤や残業を引き受けていることもあります。お金は増えても、家族と過ごす時間、体を休める時間、好きなことをする時間が減ってしまえば、生活の満足度は上がりません。
お金と幸せの関係は、「お金で幸せは買えない」は、半分まちがい。幸せが増える“お金の使い方”でも書きました。自由な時間は、お金で直接は買えないことが多い、貴重な資産です。
豊かさを測る、2つの数字
- 毎月、自由に使えるお金:手取りから固定費と先取り貯金を引いた額
- 毎週、自由に使える時間:仕事・通勤・家事など「やらなければいけない時間」を引いた時間
この2つは、年収を上げなくても増やせます。固定費を下げれば自由なお金が増え、通勤や家事の時間を減らせば自由な時間が増えます。
落とし穴:「年収は低くてもいい」ではない
- 生活に必要な収入は、まず確保する。生活が苦しいほど収入が少ない状態では、自由を考える余裕も持てません。
- 年収を上げる努力をやめる必要はない。大事なのは、年収が上がったときに、固定費まで一緒に上げないことです。
- 他人の年収と比べない。人それぞれ、家族構成も住む場所も違います。比べるなら、去年の自分の「自由に使えるお金と時間」です。
結論:年収は「入口」、豊かさは「出口」で決まる
「年収が高い人ほど豊か」という考えは、半分は正しいでしょう。稼ぐ力があるほど、選べることは増えます。でも、本当の豊かさは、年収という入口ではなく、自由に使えるお金と時間という出口で決まります。
年収の数字だけを追いかけるのではなく、手元に残る「自由」を毎年少しずつ増やしていく。それが、長く続く豊かさです。
今日からできること
- 先月の手取りから、固定費と先取り貯金を引いて「自由に使えるお金」を出す
- 1週間の時間を「やらなければいけない時間」と「自由な時間」に分けてみる
- どちらか一方を、来月少しだけ増やす方法を1つ考える
お金の「OS」を、書き換えよう。
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