※本記事にはプロモーション(広告)が含まれています。
「お金で幸せは買えない」
よく聞く言葉です。お金より大切なものがある。お金持ちが幸せとは限らない。その通りだと思う人も多いでしょう。
でも、あえて言います。この言葉は、半分まちがっています。お金で幸せは、ある程度まで買えます。ただし、何に使うかによって、買える幸せの量が大きく変わります。「買えない」と感じている人の多くは、お金の量ではなく、使い方でつまずいているのかもしれません。
お金と幸せの関係は「ある程度まで」
収入と幸福感の関係は、心理学や経済学で長く研究されてきました。よく知られているのは、「収入が増えると幸福感は上がるが、ある水準を超えると上がり方がゆるやかになる」という結果です。どこで、どのくらいゆるやかになるのかは、今も研究者の間で議論が続いています。
はっきりしているのは、生活に困るほどお金がない状態は、それだけで幸福感を大きく下げるということです。家賃や病院代の心配がなくなるところまでは、お金は確実に「安心」という幸せを買ってくれます。
問題はその先です。生活の心配がなくなったあとのお金は、使い方しだいで、幸せを大きく増やすこともあれば、ほとんど増やさないこともあります。
幸せが増えにくい使い方、増えやすい使い方
同じ10万円でも、使い方によって残る満足感は違います。研究で知られている傾向を、身近な例で並べてみます。
| 幸せが増えにくい使い方 | 幸せが増えやすい使い方 | |
|---|---|---|
| 何を買うか | モノ(いつのまにか慣れて、満足感が薄れやすい) | 経験(旅行、学び、人との時間。思い出として残る) |
| 誰のために | 自分のためだけ | 家族や友人へのプレゼント、誰かを手伝うこと |
| 時間との関係 | 安さのために、自分の時間を大きく削る | 面倒な家事や移動を減らし、自由な時間を買う |
| 回数 | たまの大きなぜいたく | 小さな楽しみを、ときどき |
| 支払いのタイミング | 先に使って、あとから払う | 先に払って、楽しみに待つ |
※一般的な傾向です。何に幸せを感じるかは人によって違います。
① モノより「経験」
新しいスマホや服は、買った直後はうれしくても、すぐに「あるのが当たり前」になります。一方、旅行や家族で出かけた日のことは、何年たっても話題になり、思い出すたびに楽しさがよみがえります。
② 自分より「誰か」のため
自分のための買い物より、人のためにお金を使ったときのほうが、幸福感が上がりやすいという研究が知られています。高い金額である必要はありません。小さなお礼や差し入れでも十分です。
③ 時間を買う
家事の一部をお願いする、通勤のストレスを減らす、移動を少し楽にする。お金で「自由な時間」を増やすと、その時間を家族や休息、好きなことに回せます。時間とお金の考え方は、「時間がもったいない」と言う人ほど、お金を失っているでも書いています。
落とし穴:「幸せのためなら使っていい」ではない
「お金で幸せは買える」という言葉だけを受け取ると、危ない方向に行くことがあります。
- 生活の土台が先。もしものときのお金(生活防衛資金)がない状態で「経験」にお金を使うのは順番が逆です。貯金の分け方は、「とりあえず貯金」はしなくていいで整理しています。
- 借金をして買う幸せは、長続きしない。旅行や趣味をリボ払いやローンで楽しむと、楽しさは一瞬で、支払いは何か月も続きます。
- 他人と比べると、いくらあっても足りない。「あの人より」で使い始めると、満足のゴールがなくなります。見栄の出費については見栄の固定費の記事で書いています。
結論:幸せは「お金の量」より「お金の行き先」で決まる
「お金で幸せは買えない」という言葉は、お金を追いかけすぎないための戒めとしては正しい教えです。でも、「お金と幸せは関係ない」と考えてしまうと、せっかくのお金を、幸せが増えにくい使い方で流してしまいます。
生活の安心を買ったあとは、モノより経験、自分より誰か、そして自由な時間。同じ金額でも、行き先を変えるだけで、買える幸せは変わります。
今日からできること
- 先月の出費の中から、「買ってよかった」と思えるものを3つ選ぶ
- その3つが「モノ・経験・誰かのため・時間」のどれだったかを書き出す
- 来月、「経験」か「誰かのため」か「時間」に、少額でいいので予算をつける
- 買ったあと満足感がすぐ消えたものは、次から買う前に一度立ち止まる
『「幸せをお金で買う」5つの授業』(エリザベス・ダン、マイケル・ノートン)
経験を買う、時間を買う、人のために使う――。幸福感が上がりやすいお金の使い方を、心理学の研究をもとに紹介した一冊。「何にお金を使うか」を見直すきっかけになります。
▶ 楽天で探す
![]()
お金の「OS」を、書き換えよう。
次に読む:「コーヒー代を削れ」は聞かなくていい。小さな節約より先に見る「3つの大きな出費」
あわせて読みたい:「とりあえず副業」はやめておけ。先に上げるべきは、本業の“時給”

