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「これからの時代、副業くらいしておかないと」
給料が上がりにくい、物価は上がる、会社も一生守ってくれるとは限らない。だから本業とは別に、もう一つ収入の柱を持つべきだ。最近は、そんな声をよく聞きます。
でも、あえて言います。「とりあえず副業」は、やめておいたほうがいい。副業そのものが悪いのではありません。多くの人にとって、副業より先に手をつけるべき、もっと効率のいい「お金の増やし方」があるからです。
副業の「時給」を計算したことがありますか
副業を考えるとき、多くの人は「月に何万円稼げるか」を見ます。でも、見るべきなのは時給です。副業で使うのは、あなたの限られた時間だからです。
たとえば、額面の月給が30万円で、月に160時間働いている人の本業の時給は、約1,900円です。これと、よくある副業の時給を並べてみます。
| お金の増やし方 | 時給の目安 | 特徴 |
|---|---|---|
| 本業(月給30万円・月160時間の例) | 約1,900円 | すでに持っている。昇給すれば、この時給がまるごと上がる |
| ポイ活・アンケート | 数十〜数百円 | すき間時間でできるが、時給はかなり低い |
| 単発のアルバイト | 1,000〜1,500円前後 | すぐ稼げるが、働いた時間の分しか増えない |
| ブログ・物販・制作など | 最初の数か月はほぼ0円 | うまくいけば伸びるが、成果が出るまで時間がかかる |
※時給は一般的な例です。仕事の内容や地域、人によって大きく変わります。
多くの副業は、少なくとも始めのうちは、本業の時給を下回ります。しかも副業で使う時間は、仕事が終わったあとや休日。睡眠、家族との時間、体を休める時間を削って生まれるお金です。
副業より先にやるべき、3つのこと
① 固定費を見直す
毎月の固定費を1万円下げることは、副業で毎月1万円の「手取り」を増やすのと同じ効果があります。しかも、副業のように毎月時間を使う必要はありません。見直しは一度で済み、その効果は毎月続きます。
副業の収入には税金がかかるので、手取りで1万円を残すには、それ以上を稼ぐ必要があります。そう考えると、固定費の見直しは「いちばん時給の高い副業」です。
固定費の考え方は、見栄の固定費。車・家・スマホで人生の自由度を売っていないかにまとめています。
② 本業の時給を上げる
本業の時給が100円上がれば、月160時間働く人なら毎月1万6,000円、年間で約19万円の差になります。副業で同じ金額を稼ぐのは、簡単ではありません。
昇給につながる資格や経験を積む、評価される仕事を選ぶ、転職市場での自分の値段を知っておく。本業は、副業よりもずっと大きなお金が動く場所です。
③ それでもやるなら「時給が上がる副業」を選ぶ
固定費を整え、本業にも手を打った。そのうえで時間に余裕があるなら、副業はいい選択肢です。ただし、選ぶ基準があります。
「時間を売る副業」と「時給が上がる副業」
| 時間を売る副業 | 時給が上がる副業 | |
|---|---|---|
| 例 | 単発のアルバイト、決まった作業の請け負い | ブログ、制作、教える仕事、本業のスキルを使う仕事 |
| 稼ぎ方 | 働いた時間の分だけ増える | スキルや作ったものが積み上がり、同じ時間で稼げる額が増えていく |
| 最初の時給 | すぐにお金になる | 最初は低い。0円の時期もある |
| 本業への効果 | あまりない(疲れが残ることも) | スキルが本業にも効くことが多い |
時間を売る副業は、すぐにお金になる代わりに、上限がはっきりしています。1日は24時間しかないからです。一方、時給が上がる副業は、最初は報われませんが、続けるほど「1時間あたりに生まれるお金」が増えていきます。
どうせ時間を使うなら、1年後の自分の時給が上がっている副業を選んでください。
落とし穴:副業を始める前に確認すること
- 会社の就業規則。副業を禁止していたり、届け出が必要だったりする会社もあります。始める前に確認してください。
- 税金。会社員の場合、副業の所得(収入から経費を引いた額)が年間20万円を超えると、原則として確定申告が必要です。20万円以下でも、住民税の申告は必要になります。条件によって変わるので、最新の情報は国税庁やお住まいの市区町村で確認してください。
- 「すぐ稼げる」話。高額なスクールや教材を買わせる副業の勧誘もあります。「誰でも」「すぐに」「確実に」稼げる、という話には近づかないほうが安全です。
- 体と本業。寝る時間を削って本業の評価が下がれば、本業の時給という一番大きな収入が減ってしまいます。
結論:副業が悪いのではない。「とりあえず」が悪い
「収入の柱を増やせ」という教えは、間違っていません。ただ、その前にやることがあります。固定費を整えること、本業の時給を上げること。この2つは、多くの場合、副業よりも少ない時間で大きな効果が出ます。
そのうえで副業をするなら、「今月いくら稼げるか」ではなく、「1年後に自分の時給が上がっているか」で選んでください。時間を切り売りするのではなく、時間を積み上げる副業なら、本業とも、あなたの人生とも、うまく付き合っていけます。
今日からできること
- 自分の本業の時給を計算する(額面の月給 ÷ 月の労働時間)
- 毎月の固定費を書き出し、1万円下げられるところがないか探す
- 本業の時給を上げるためにできることを、1つだけ決める
- 副業をするなら、会社の就業規則を確認し、「時給が上がる副業」かどうかで選ぶ
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