画家

「落穂拾い」で知られるフランスの画家・ミレーは、有名になる前は寒さを凌ぐための薪を買うお金もないほどでした。そんな折、朗報が届きます。

パリの万国博覧会に出展した「接木をする農夫」を4000フランで買いたいという人物が現れたのです。ミレーは喜び、同じ画家で親友のテオドール・ルソーを仲介してすぐに大金は支払われました。しかし、なぜかその購入者の名前はわかりませんでした。実はミレーを助けるためにルソーが身元を隠して購入していた狂言でした。のちに「バルビゾン派」と呼ばれる彼らは、困った時はお互いに助け合い、多くの作品を残しました。