茶人

ある日、千利休の茶会に招かれた人が離宮の茶杓を見て感心しました。利休の使っていた茶杓は普通のものより少し短く、オシャレに見えたのです。後日、その人が利休を茶会に招くと、利休は茶杓が少し短いことに気づきました。それを指摘したところ、その人は「先生のものが短かったので」と答えました。

すると利休は「私は体が小さいので短い茶杓を使っていますが、あなたは体が大きいので長めのものを使った方が良いのです」と答えました。

他人のものを羨むあまり本当に自分に合ったものを見失わないようにしましょう。