芸術家

オノ・ヨーコはニューヨークでの評判を抱えて日本に来たときに激しいバッシングに遭いました。彼女の作品に「カット・ピース」というのがあります。服を着た彼女を観客が鋏を入れて裸にしていくというもので、まさに世間から拒絶される彼女自身を象徴するものでした。

しかし、どんなバッシングを受けても彼女は折れずに、次の作品では白い梯子と天井、そこから虫眼鏡が吊るされているという奇妙なものですが、虫眼鏡でよく見ると、天井に「YES」という肯定的なメッセージが書かれていました。これがジョン・レノンを感動させた「天井の絵」です。

人と違うものは往々にして批判の対象になりますが、その個性が世界を新しく、魅力的なものに変えていくのでしょう。