画家
ゴッホは「模倣の天才」でもありました。代表作の一つ『種まく人』はミレーの『種まく人』に描かれた人物が引用されており、『レストランの内部』という作品では、ジョルジュ・スーラと同じ技法で描かれています。しかし、そこにあるのは評価されるための真似ではなく、「素晴らしいものを徹底的に吸収したい」という思いでした。
素晴らしい人や物に出会ったら、まずは真似ることから始めてみましょう。
フィンセント・ファン・ゴッホはオランダ北部のズンデルトという村で生まれました。
「フィンセント」は祖父のフィンセント・ファン・ゴッホ(同姓同名!)から取られています。
また、「ファン」はミドルネームではなく、オランダ式の姓の一部であるため省略しません。
幼少期は癇癪持ちで扱いづらい子だったそうですが、当時から絵の才能があったらしく、11歳だったフィンセントが父の誕生日に書いた絵が残っています。
それがこれです。

うめええええええええええええ!(笑)
失礼。11歳の少年が描いたとは思えないほど絵の才能の萌芽を感じます。
しかし、その後フィンセントはキリスト教の伝道師を目指します。
ところが、伝道師を育成する学校の科目の多さと複雑さに挫折。
結局、彼は自ら絵師に戻ることを自分に言い聞かせ、絵師としての道を進むことになりました。