喜劇役者
子供時代から舞台に上がるほどの芸達者だったチャップリンですが、大人になってからの彼はインパクトがなく、評判はあまりよくありませんでした。そこで劇団のプロデューサーは彼に扮装をするように命じます。彼はなんとなくダブダブのズボン、デカい靴、ちょび髭、ステッキを選びました。
この瞬間のことを後にこう振り返っています。「最初はそれがどんな人間なのかわからなかった。しかしステージに上がった時には、すでにはっきりと一人の人間が生まれていた。早速私はその人物になりすまし、ステッキを振りながら歩いてみせた。私の頭の中は、ギャグと喜劇のアイデアとでいっぱいだった。」
その変化が何をもたらすかは、実際にやってみるまでわからないものです。